きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 721】 by 岡村恭子
VOL.721 デンマークの暮らし 過ぎゆく夏の日々雑記
søndag den. 25 august 2024
8月もあと1週間を残すのみとなりました。
夏が目の前を通り過ぎて後ろ向きに去って行こうとしています。
世界各地で気候変動による自然災害が頻発していますが、
これは序の口で将来的にもっと顕著になって行くらしいと、
そんなことを耳にする度に暗澹たる気持ちになります。
COP(気候変動枠組協定)が制定されてから30年以上が経過しましたが、
残念ながら各国の足並み未だ揃わず成果が上がっているとは言い難い。
そんな中で結構頑張っている国、それがデンマークなのです。
そういえば、第15回COPがコペンハーゲンで開催された時には
市庁舎広場の大きなツリーが自転車のペダルを踏むとライトアップされる
仕組みに。漕がなきゃ消えてしまう。エネルギーはこうやって生み出して
行くんだよ…と学んだ…かな?
あれから20余年、デンマーク政府は将来を見据えた様々な政策を
打ち出してきました。
その中でも海に囲まれ常に北海からの風を受けるという地理的条件から
生まれた風力発電は今や世界各国に輸出されるまでに成長しました。
現在国内の電力供給量の約80%が風力発電をはじめとする自然エネルギーで
賄われていて、化石燃料の依存度は10%に過ぎないのだそうです。
更に2050年までには完全に化石燃料からの脱却を目指していて、
将来的にはガソリン車を締め出し全てEV車にしたいらしい。
自転車に優しく車に厳しい政策は今後さらに加速しそうです。
我が家はもっぱら公共乗り物を利用しているし、
庭木が光合成をしてオゾンをふりまいてくれるし、
ヤコブセンの設計したキッチンは構造的に食洗機を組み込めないので
食器は手洗い、洗濯に関しても乾燥室があるので乾燥機も不要です。
というわけで、政府からお褒めの言葉の一つももらえそうな
最小限の電力消費で地球に優しい暮らしを実践しています。
久しぶりに庭に出てみたら、あら大変! 何本か有る柘植の木(通称「マルちゃん」)の
一番大きいのが茶色くなってる!緑の葉がすっかりなくなっています。
かろうじて緑の葉を保っている「マルちゃん」をよーく観察したら、
葉に白い綿のようなものが付き、その中に虫の幼虫が。
目を凝らしてみると…あそこにもここにも…たくさん!大変です!
しばらして家人が茶色い液体を持って出てきました。
クローブとローリエの葉を煮詰め重曹と混ぜたのだそうです。
そんなもので退治できるの?と言いつつ噴霧したら、
何と!これが効果抜群で幼虫退治大成功です。
おかげで、庭先の「マルちゃん」は枯らさずにすみました。
エコロジーでおまけにハーブの良い香りです。
皆様も害虫駆除に試してみてはいかがでしょう?
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
このマルちゃんは特製液を噴霧して無事でした。
天気雨の午後。
明るい青空からシャワーのような雨が降ってきた!
アイスクリームデビューの誕生日より。