2010年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 51】 by 岡村恭子
VOL.51 初夏宣言
torsdag den. 20 maj 2010
日中気温18℃に上昇。
今年は5月に入っても肌寒く、ずっと暖房を切れずにいましたが、
ようやくストップです。北欧では気温が20℃にもなれば夏ですから
あともう少し。只今、束の間の初夏というところです。
ドアを開け放してサンダルのまま出たり入ったり…
時には素足のまま出たり入ったり…泥んこの足を庭の水道で流したり、
そんな田舎暮しのような季節が巡って来たと思っただけでとても嬉しい。
庭は先日の大雨の後、新緑が一層鮮やかになりました。
重なり合う緑のグラデーションの美しいこと、木漏れ日の麗しいこと!
桜の木も葉桜に衣替えの真っ最中です。ライラックの蕾が膨らみ始め、
クレマティスやカプリフォーリは茎や葉をよじらせながら空に向かって
ぐんぐん延びています。バラにルピナス、シャクヤク、スズラン、ツツジ…
初夏を彩る草花の葉が日増しに大きくなってきました。
花の咲く頃が楽しみです。
思えば暗く寒い季節を我慢して来たのは何も人間だけではありません。
植物も同じ事、今年は特に冬が厳しかった分庭の草花の発育が
目ざましい様子です。日々活発に成長し続ける葉っぱ達に負けていられない、
という訳で私も活動開始。目の保養がてら丁度開催中の写真展に行って
みたのですが、元精肉市場だったメイン会場は改装途中。
裏の方を覗くとまるで廃虚です。おまけにどの作品も内容がシリアスで
暗いものが殆ど。ジッとこちらを射すくめるような眼差しの被写体を
見ている内に、明るい天気とは裏腹に気持はどんどん沈んで行くのでした。
とてもとても目の保養どころでは有りません。
こんなに呑気に暮していて良いのだろうか?という愚問を我が身に投げかけ、
日頃の自分を反省しつつ足早に会場を後にしました。
外は爽やかな五月晴れです。
見上げる青空にチボリのアミューズメントが目に飛び込んで来ました。
明るい歓声が響いて来ます。
写真展で沈痛な面持ちになっていた私には何気ない光景がいつもの
100倍幸せな事のように写ります。
たまには日常から離れた感覚で物事を見たり聞いたり考えたり…、
そんな事も大切かも知れませんね。
ところで、庭の巣箱に小鳥のヒナが孵った様子です。
近付いて怯えさせてはいけないので只今遠くの方から観察中です。
楽しみがひとつ増えました。
岡村 恭子
http://www.copenhagensmile.com/
壊れてしまった椅子を利用したコーナー。
使い古した自転車のバスケットにはパンジーを。
写真展から? 晴れていたので写真を見るとスペイン風な感じです
が、雨の日に行った娘は「ちょっと怖かった」と一言。
青空に元気いっぱい回転していたチボリのアミューズメント。
市庁舎に続く道。並木も急に葉が茂り初夏の装いです。