2010年10月~12月
【きょうのクロスステッチ Vol. 74】 by 岡村恭子
VOL.74 一年のエピローグ
torsdag den. 2 december 2010
今年のカレンダーもとうとう最後のページになリました。
過ぎてしまった11枚のページが果たして満足の日々だったかしら?と
自問自答。少しの反省とちょっぴりの後悔と共に来年こそは!と
思うのも毎年今頃のことです。
光陰矢の如しと思う反面、年頭に誓った朝の体操は3日坊主のていたらく。
一年=12ヶ月=360日、長いような短いような…です。
何はともあれ北欧の12月はクリスマスの月。
デンマークではこれから聖夜までの3週間、大人も子供も毎日楽しい事を
見つけながら盛り上がって行きます。
娘が通っていた小学校では大きなツリーにアドベンツのプレゼントが
飾られ、毎朝くじ引きで当たったクラスがお菓子をもらえました。
それが楽しみでどんなに寒くても子供達が遅刻せずに登校してくる、と
先生が笑っていたのも懐かしい思い出です。
普段は疎遠になっている家族が集い、いつもは仕事に追われている
大人達が子供とのひと時を楽しむべく算段する。忙しさにかまけて
おろそかにしていた「家族団らん」をクローズアップ。それだけで
みんなが笑顔になってしまう。北欧のクリスマスは人々の暮らしの中に
しっかり根付いた伝統行事なのだと実感します。
私も キャンドルを灯したテーブルで クリスマスカードをしたためたり、
懐かしいあの人この人に小さなエアメールの包みを作るひと時を楽しみます。
我が家に限らずどの家もドアをノックして中をのぞけば、きっと…
暖炉を焚いた暖かい居間、キッチンからはクリスマスに欠かせないお菓子
*エーブルスキーバーの甘い匂い、窓辺にはリースやキャンドルが飾られて、
まさに*”hyggelig”な世界が広がっているはずです。
おまけにここ数日の雪で一面銀世界になり、とてもきれいです。
個人的には雪かきに追われる日々が続き、 そろそろお天気なって欲しいと
思っているのですが、何しろクリスマスなのですから文句は禁物です、ね。
ところで、今年も庭の木の葉を利用してクリスマスキャンドルを作りました。
作り方は至って簡単です。適当な器に粘土を置き、キャンドルをしっかり
固定した所に材料をさして行くだけ。組み合わせをあれこれ考えながら
アレンジして完成したデコレーションは今年も我ながら上々の出来映えです。
これからクリスマスまで食卓を明るく灯してくれますように…。
*エーブルスキーバー : バックナンバーVOL.31 「悩ましいクリスマスコンデトリー」参照。
*hyggelig : デンマーク語でヒュークリ
ほんのちょっとした「イイ感じ」、心地よい時などに頻繁に使われます。
岡村 恭子
http://www.copenhagensmile.com/
庭の紫陽花とスノーボールをあしらってみました。
ヒイラギや松ぽっくり+おやつに購入したクルミを
金色スプレーで着色して。
キャンドルを灯しただけでテーブルがとてもクリスマスらしくなりました。