2011年10月~12月
【きょうのクロスステッチ Vol. 111】 by 岡村恭子
VOL.111 カルチャーナイト 2011
torsdag den. 20 oktober 2011
昨夜一陣の風が吹いて、庭はすっかり落ち葉で埋もれてしまいました。
今年は天候不順で庭の木々も紅葉時期を迷っているようでしたが、
それでも芝生の上は一面桜の黄茶色い葉の絨毯を敷いたようになりました。
公園や街路樹も紅葉して、深まり行く北欧の秋の景色を彩っています。
例えば運動会や文化祭の声を聞くと 秋本番!と思うように
コペンハーゲンでは”カルチャーナイト”(VOL69でも紹介)が
話題に上り始める頃になると秋も深まって来たな、と実感します。
ちょうど学校が秋休みの金曜日の夜6時から12時迄、わずか6時間だけ
という決まりですから、シンデレラでなくても慌ててしまいそうですが、
人々はこの時間限定のイベントを大いに楽しみます。
カルチャーナイトは毎年良いお天気になる、というジンクスに違わず、
今年も風のない穏やかな秋の宵となりました。
私も娘と待ち合わせて出かける事にしました。
夕食後の外出は久しぶりです。
私に限らず主婦は夕食の準備を始める頃から毎日家にいて雑事に追われる。
まあ、当然と言えば当然ですし、用事もないのに夜遅く外を歩いても良い事は
無さそうです。でも、たまには気分転換に夜の外出も良いかもしれません。
家人に留守を頼んで外に出ると、既に日が暮れて夜空に星が瞬いています。
ついこの間まで夕食後も庭で寛いでいたのが嘘のようです。
そんな小さな発見も新鮮に感じられます。
バスとメトロを乗り継いで街に出ると昼間のような賑わいです。
家族連れも多く、子供達は夜中までイベントを楽しめるとあって
一様にはしゃいでいます。動物園も植物園もプラネタリウムも夜中の
12時までオープン!なのです。人気スポットの国会議事堂は長蛇の列なので
パスし、私達は迷わず技術専門学校のイベントに行きました。
毎年恒例となったデザイナーと技術学生のコラボレーション作品が展示
されているのです。家人も学生の為に毎年デザインを提供しています。
若者達に少しでも家具作りの楽しさを伝えられたら、そして、
一人でも多くの優れた家具職人が育ってくれたら、と思っているそうです。
今年は可愛らしい子供用家具でした。学生さんも楽しんで作ってくれたの
ではないかな?と思っています。
隣のホールではTーシャツやトートバッグに自分で好きな絵を描こう!という
ワークショップが開かれ賑わっていました。
文化祭のような和気あいあいとした雰囲気に包まれたイベントを
楽しんで帰宅すると、暖かい珈琲が待っていました。
たまには”主婦の夜の外出”も良い効果があるのかもしれません。
岡村 恭子
http://copensmile.exblog.jp/
公園も紅葉して。
映画館ではありません。技術学校の正門です。
ワークショップの様子。みなさん真剣に図案を考案中。
展示風景から。こんな感じの子供用家具でした。