2011年10月~12月
【きょうのクロスステッチ Vol. 113】 by 岡村恭子
VOL.113 冬時間とキャンドルの関係
torsdag den. 3 november 2011
冬時間になりました。
毎年、時計の針を1時間遅くした最初の朝だけは寝坊ができて
得した気分になります。たった1時間の差ですが、とても明るく感じ
目覚め爽やかです。ところが、その分日没が早くなってしまう。
昨日まで夕方6時だったのが、冬時間にした日から5時になるわけ
ですから、まだ夕方なのに真っ暗!になってしまいます。
このトリッキーな時差に慣れるのには、どうしたって数日かかります。
それに目覚め爽やかなのもここしばらくの間だけ、日増しに太陽は
遠ざかり、終日室内に照明が必要になるのです。
北欧にはいわゆる梅雨が無いので6月はもう夏、夏至に向かい日増しに
明るくなり、人々は仕事もそっちのけで日光浴にいそしみます。
やがて、真上から輝いていた太陽が少しずつ低くなり、
つるべ落としの秋が来て、更に急降下で冬に突入してしまう。
緯度の高い北欧に暮らしていると季節の移行を気温の高低ではなく、
日照時間の長短で実感します。夏至を境に確実に暗くなって行く。
そして、冬時間になった途端に日照時間が ”ガタン!”と音をたてるように
短かくなってしまったような…、階段を3段くらい飛び降りしてしまったような…
そんな気持ちになってしまうのです。
それほど北欧の四季のグラデーションは極端です。
でも、極端だからこそ上手に季節を楽しむ術を心得ているのかもしれません。
室内での暮らしが 中心になるこれからの季節、インテリアを工夫して暮らしを
楽しく演出するのが上手なのも なるほどね、と頷けます。そして、
丁度今の季節になると恋しくなるのがキャンドルです。
スーパーマーケットには色もカタチも様々なキャンドルが紙ナフキンや
テーブルクロスなどと一緒にカラーコーディネートされて並んでいます。
カラフルでなかなか楽しい。お肉や野菜を選ぶような気安さで買える
キャンドルは季節を問わず手軽な生活必需品なのです。
特にこれからの暗い季節、人々はをキャンドルを上手く生かして心地よい
空間を演出します。
部屋中を隅々まで明るくせずスポット照明と併用することで
陰影のある空間が生まれます。 キャンドルの揺らめきはほの暗い方が
美しく効果的なのですね。
この秋は節電を兼ねて室内の陰影礼賛。照明を工夫してみるのも一興かも
しれません。見慣れた空間が新しい表情を見せてくれるはずです。
岡村 恭子
ホームページを新しくしました。
まだ未完成ですが、時間のある時に少しずつ更新して行こうと思っています。
http://www.copenhagensmile.weebly.com/
紅葉の中で月桂樹の葉はツヤツヤの緑色。乾燥させてお料理に大活躍です。
簡単な食事の時にもキャンドルは欠かせません。