2011年10月~12月
【きょうのクロスステッチ Vol. 116】 by 岡村恭子
VOL.116 クリスマスのプレゼント事情
torsdag den. 24 november 2011
ニュースで市庁舎前広場に設える大きなツリーを伐採しているところを
放送していました。50年、手塩にかけて育てた選りすぐりの一本だそうです。
今週末はそのツリーの点灯式、今年もクリスマスシーズンが始まります。
そして、誰もがプレゼントに頭を悩ます頃となりました。
キッチンのコーナーに山となったデパートのクリスマスカタログ、
家事の合間などに「どれどれ…」なだと言いながらページをめくるのですが、
ワクワクするのも最初だけ、内容は何れも似たり寄ったりで、これぞ!と
いうようなアイデア溢れるアイテムは見当たりません。
おまけにいつの頃からでしょうか、最近ではせっかくのプレゼントも
気に入らない時は返品や換金する事も憚らないようになってしまい、
北欧のクリスマスも実はかなり現実的な様子です。
ところで、ここデンマークは離婚率が高い事でも知られています。
パーティーに離婚した同士がお互いの新しい家族を伴って
出席することも珍しくない。たまたまそんな場所に同席すると、私の方が
戸惑ってしまいますが、本人達は案外ケロリとしています。お互いの
新しい人生を認め合い、楽しもうとする逞しさを感じます。
離婚が社会的ダメージにならないし、子供の養育に関しては法的にもしっかり
フォローされていて心配が無いのも手伝ってか、いとも簡単に
…と言ったら何処からか反論が出そうですが、私の目から見ると少々
こらえ性が無いなあ、という印象は否めません。
話が少し逸れてしまったようですが、そんなお国柄ですから再婚した途端に
家族が増えて、クリスマスプレゼントを買い揃えるのも一苦労!となります。
たとえ夫婦が別れてしまっても子供にとっては両親に変わりなく、
このチャンスに、と親はプレゼントに愛情を託します。子供達は本当の両親、
新しい父親や母親、本当の祖父母に新しい叔父叔母さん…新旧家族が入り交じり
連日プレゼント攻めということになります。
知人の子供が屈託なく喜んでいる様子に、他人ながら安堵する一方で、
健気に平気を装っているのかも知れないな、と思ったりしたものです。
そんなこんなで家庭ごとに事情は異なっても、クリスマスには家族が集い
ご馳走を囲み沢山のプレゼントのリボンが解かれ、子供達が平和な眠りにつく、
昔からの伝統は今も変わらず息づいています。
聖夜まで丁度ひと月、我が家は様々なことの起こった今年を振り返りながら
静かに過ごす予定ですが、やっぱりプレゼントは上げたいし貰うのも大好き!
…と言うわけで、そろそろお目当てのモノを探しに出かけようと思います。
岡村 恭子
http://www.copenhagensmile.weebly.com/
http://copensmile.exblog.jp/
お花屋さんの店先にはクリスマスリースがたくさん!
ナチュラルな素材を上手に使ってアレンジしています。
手作りリースのヒントになりそうですね。
デンマークファンにはお馴染みのあの店この店からクリスマスカタログが…。