2012年10月~12月
【きょうのクロスステッチ Vol. 167】 by 岡村恭子
VOL.167 ガレットブランチ
torsdag den. 28 november 2012
今年のカレンダーも最期のページに差し掛かろうとしています。
そして、恒例の?年末ブランチの頃となりました。
このページに連載を始めてもう4度目のお年越しです。
延江さんが日本の皆さまに北欧刺繍をより良いカタチで紹介したいと
始めたステッチハウス、その設立とほぼ同時に連載をスタートしたこともあり、
週一回原稿のやり取りをしているだけなのに、今では すっかり“お友達 “です。
さて、今年の年末ブランチは気軽なフレンチに決定。
場所はイスラエル広場のすぐ脇、小さな階段をトントンと下りた半地下の
レストラン「La Petanque」です。
イスラエル広場の事は以前紹介しましたが(VOL.106「ボンマルシェ」)
今では結構な賑わいを見せて新しいコペンハーゲンのスポットになった感が
有ります。オーガニックなワインやチーズのお店、スペン、イタリアなど南欧の
食材などは見た目にも美味しそうです。つい衝動買いをしたくなるのを押さえて、
今日は見るだけ!と言いながら私達が通りかかった時、丁度屋内に大きな
リースをと取り付けている所でした。クリスマス近し☆です。
La Petanqueの名物メニュー、ガレットはブルターニュ地方の郷土料理です。
同じフランス名物のクレープは小麦粉なのに、ガレットはそば粉を使っている
というのが意外で面白い。ブルターニュ地方といえば牡蠣が名物ですから、
多分冬は思いのほか気温が下がるのでしょう。蕎麦を栽培するのに適しているの
だろうなあ…と想像しながら、日本の蕎麦の産地でガレットが生まれても
良かったものを、そして、ブルターニュに暖かいスープに入ったお蕎麦が
有ってもよさそうなのに、そうはならなかった所がまた愉快です。
同じ食材を使ってもお国柄に寄って、こんなにも異なる方法が編み出される
のですから実に食文化は奥が深い。ガレットを頂きながらそんなことを
思ったりしたのでした。
昼下がりのコペンハーゲンはどこかのんびりしています。
レストランで働く人達が声高におしゃべりしているフランス語に、
まるでパリの下町に来たような気分です。テーブル越しに見える空が
明るくなって来ました。どんよりとした暗い朝からようやく北欧の短い昼間に
なりました。雲の切れ間に青空が顔をのぞかせています。
来年もまたステッチハウスで年末ブランチが出来ますように。。。
☆Joyeux Noel ☆
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
美味しいガレットと楽しいおしゃべりで瞬く間に時間が過ぎて行きました。
パリの下町の雰囲気が漂うレストランのコーナー…。
レストラン並びにはパリの蚤の市に行ったようなアンティックブティックも!
マルシェの天井に大きなリースを取り付けていました。