2013年1月~3月
【きょうのクロスステッチ Vol. 175】 by 岡村恭子
VOL.175 赤ちゃんバンザイ!福祉の国デンマークの子育て支援
torsdag den. 7 februar 2013
デンマークでは ウィークデーに乳母車を引いて散歩している
カップルの姿を良く見かけます。週末ならともかく例えば月曜日の
昼下がりに、そんなのんびりとしている場合か?!と叱られてしまい
そうですが、ここは世界に名だたる福祉国家デンマークです。
親になったご褒美に大手を振って散歩が出来てしまうわけが
ちゃんと有るのです。それは夫婦共に取れる産休システム、
その内容を聞くと出産する身でなくても「うらやましい!」と
思わず溜息がもれます。
まずは育児を通して親としての自覚を養うべし、というわけで、
出産に際して赤ちゃんの父親である夫も最低2週間の産休を取ります。
育児休暇の取り方は職場や個人的シチュエーションで異なるものの、
夫婦で合計52週間までは給料のほぼ同額が支給されると聞きました。
もちろんその間も職場のポストは確保されていますから、
復帰後の不安などとは無縁です。大抵は夫婦共に出産の間際まで働き、
産後にたっぷりと休暇を取るようですが、働き盛りの男性の中には
「育児よりも仕事!」と内心はやる気持ちを押さえての産休だったりする人も
いると聞き、私は妙に納得したりしています。
去年のことです。「イェニー達が赤ちゃんを連れて3週間のバカンスよ。」
娘が何気なく親友夫婦のことを話す内容にちょっと驚きました。
聞けば、生後半年の赤ちゃんを連れて育児休暇を利用しての旅行だとか。
出産で疲れた身体を癒す旅に出るのが昨今の若いカップルの流行だそうです。
充分英気を養えば育児と仕事を両立して行く意欲もみなぎってくると
いうものでしょう。今ではイェニー夫婦は子供を保育園に預けて職場に復帰、
二人でローテーションを組んで上手に送り迎えをしているそうです。
デンマークでは子供は国の宝物という考えが浸透しています。
生まれてくる子供達は平等の権利を持っているという理念の元で、
育児&教育福祉が実施されています。そんなデンマークを見習って
日本でも夫婦共に育児休暇を取れるようにすれば、少子化の悩みも解消する
かもしれないなあ…などと、そう簡単に言えるような事ではないですね。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
子供が生まれたらマイホームという夢はデンマークでも同じです。
寒い冬も暑い夏も 「イクメンパパ 」が大活躍。
イェニーに抱かれたフェレデリック君、大きなお目目がかわいい!