2013年7月~9月
【きょうのクロスステッチ Vol. 203】 by 岡村恭子
VOL.203 晩夏のコペンハーゲンより
torsdag den. 22 august 2013
新学期がスタートし、毎朝登校する子供達の元気な声が聞こえて来ます。
日曜日の昼下がりには近所のサッカー場の歓声が響いて来ます。
他にも教会の鐘の音や、何処からとも無く聞こえて来るテナーサックスの音色も、
明るい季節の解き放たれた空気と一緒に私の耳元まで届きます。
聞こえて来る…といえば、夏の間は土曜日の夜にTIVOLIの花火の音も聞こえます。
文庫本を抱えてベッドに潜り込む頃、遠くで花火の弾ける音がすると、
そろそろTOIVOLIの閉園時間=pm12:00という合図。そうすると何だか安心して、
本のページと一緒に瞼も閉じて “ おやすみなさい “ …となります。
他にも耳を澄ますと、日常のちょっとした音や気配から明るい空の下で
人々が集い、楽しんでいる様子が伝わって来て想像の羽根が広がります。
さて、コペンハーゲンではゆく夏を惜しむようにアウトドアのイベントが
続いています。先週末はアイアンマンレースが開催されました。
(https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/676.html 参照)
今年は王位継承プリンス、フレデリック王子が参加、水泳3,8km 自転車180km
フルマラソン42,195kmを見事完走して大きな拍手で迎えられました。
デンマークのスポーツマンプリンス、実力証明です。なかなかやるものですね。
そして、このページが更新される今週の金曜日=23日はデンマーク観光スポット、
人魚の像が100歳の誕生日を迎えます。
地元コペンハーゲンにいるとわざわざ人魚の像を見に行くこともなく、
最後に行ったのはいつだったかもう記憶の外なのですが、でも、愁いをおびた
表情でしどけなく石の上に座り続けて100年、今日も世界中から訪れる
観光客の前で嫌がらずにポーズ?しています。ところで、この人魚の像には
どうも受難の相があるらしく、1964年、何者かに(後にデンマークの芸術家の
仕業と判明)頭部を切り取られてしまったのを皮切りに、その後も右腕を切断されて
しまったり、全身をピンクに塗られてしまったり…災難続きでした。
その度にきれいにしてもらい、また何事も無かったように石の上に静かに座って
海を見つめているのです。本当にご苦労さま!そして満100歳おめでとう。
これからの100年はどうか平穏無事でありますように…。
まだまだ秋に向かってイベントが続きます。今週末は食のイベントがあると
小耳に挟みました。食いしん坊の私は家人をせき立て、文化祭気分で出かけて
みようかな?と思っています。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
夏に実るレッドカラントはポークソテーやカレーなどのお料理とも相性が良く、
今頃の食卓を彩る名傍役です。
カプリフォリ(すいかずら)も赤い実を沢山つけましたが、こちらは食べられません!
笑顔で自転車に乗るプリンス フレデリック。(POLITIKEN.DK ニュース配信)
アイアンマンレースは水泳からスタート!(POLITIKEN.DK ニュース配信)
100歳のバースデーには100人のマーメイドが水に飛び込んだり、
ミュージカルを上演したり、と盛りだくさんのプログラムのようです。