2013年7月~9月
【きょうのクロスステッチ Vol. 205】 by 岡村恭子
VOL.205 秋のプロローグ
torsdag den. 5 september 2013
朝の陽射しがキッチンの奥まで差込む様になりました。
それだけお日様の位置が低くなって来たということ…。
早朝の庭には靄がかかり、木の枝に架かった蜘蛛の巣が水滴を
ビーズの様にちりばめています。
…秋です。
先日は今シーズン最初の煖炉を焚きました。何と気の早いと思われるで
しょうが、明る過ぎて寝付けない白夜の頃にも暖炉を囲み、取り留めない
おしゃべりをして過ごす事もあるくらいですから、季節にこだわらず
気が向くと気軽に煖炉を楽しむのも北欧スタイルです。
先日は私が暖炉を焚いている脇をドアを開けたまま家の者達が庭に出たり
入ったりして、まるで野原で焚き火をしているようね、と笑いました。
おまけに夕食は庭でBBQ!一日火を焚いてばかりいました。
ひんやりする夜気にセーターを羽織り即席キャンプ気分です。チロチロと
燃える炎に郷愁のような懐かしさを感じるのは、多分人間のDNAに組み込まれて
いる大昔の営みが蘇るからかもしれません。
そして今年もお隣りさんの庭に無花果が実る季節となりました。
夏には我が家のサクランボ、秋にはお隣の無花果が両家を行き交います。
今年も良く熟れた無花果が垣根越しに届きました。 無花果はそのまま食べても
あまり特徴のある味がしません。干すと甘みが出て美味しくなりますが、
干し柿の様に何日も気長に乾燥させなければならないので、やはり簡単に
ジャムにして保存するのが一番です。 皮を剥いて適当な大きさに切り、
お砂糖とレモン汁をたっぷり入れて小鍋で煮詰め、最後にバニラエッセンスを
加えるだけ、簡単で美味しいジャムの出来上がりです。
熱い紅茶と一緒に朝食のパンに乗せて頬張りながら、毎朝サクランボを摘んで
いた夏を思い出し、季節が秋のページになったことを実感します。
ところで、このブログが更新される予定の6日は東京スピニングパーティーの
初日ですね。https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/categories/99583.html
ステッチハウス代表の延江さんが、展示会場のブースで皆様をお待ちしている
事でしょう。今回もたくさんの素敵な出会いが有りますように…。
今頃準備で大忙しだろうなあ…そんな多忙な時に原稿をお送りして良いのかなあ…
と思いつつ。展示会のレポートを楽しみにしたいと思います。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
テーブルも秋の色合いで彩られる様になりました。
朝露に濡れた釣鐘草。
お隣りから届いた無花果はジャムにして。