2014年1月~3月
【きょうのクロスステッチ Vol. 229】 by 岡村恭子
VOL.229 日曜日は週末?!それとも・・・。
torsdag den. 6 marts 2014
キッチンの壁に日本のカレンダーを掛け、その下にデンマークのを
重ね掛けしています。両方とも主に祝日をチェックするのに必要不可欠、
特にゴールデンウェークの頃には日本のカレンダーの赤い数字を眺めて
「今年は飛び石、大型連休!」などと言いながら、鮮やかな新緑の風景を
想像したりしています。その2種類のカレンダーを改めて眺めながら
「あらっ?!」…そういえば…と、ちょっと面白い事に気付きました。
日本のカレンダーは日曜日から一週間が始まるのに対して、
デンマークの方は月曜日からになっています。金、土、日曜日が文字通り
“ 週末” になっているのです。この方が一週間の計画が立て易いし、
週末の予定も書き込み易いという訳です。そう言われると月曜日スタートの方が
理に叶っているような気がしますが、如何でしょうか?
日曜日の起源は6日で天地創造を成し遂げた神様が7日目に休息したから、とか、
キリストの復活を祝うため毎週一回教会に行くようになったのが始まり等、
諸説が有るようですが、とにかく一週間という概念そのものも聖書の教えに
基づいている。それが世界基準になったということはキリスト云々よりも
一週間=7日、日曜日=休息日というローテーションが一年365日を区切る
のにも都合良く、人々の生活サイクルにピッタリ来たという事でしょう。
日本は1876年に、まず官庁が日曜日休日を導入し、その後、全国一斉に
いわゆる西洋式カレンダーに基づくようになったのだそうです。
それ迄は一週間という決まりも無く、一斉に休める日も決まっていなかったの
ですからカレンダーが普及して本当に良かった!
実はヨーロッパのカレンダーが月曜日から始まるようになったのも案外最近で、
1973年だそうです。理由はその方が効率的で仕事をし易いという簡単なものです。
もう一つ、デンマークのカレンダーには1~53まで一週間ごとにナンバーが
書き込まれています。第何週までに仕事仕上げる、という風に頻繁に使われています。
一方、日本のには小さく「大吉」などと書いてあって、カレンダーを見ながら
つい縁起を担いだりしてしまいますね。「本日はお日和もよろしくて…」と、
こんな挨拶が交わされるのも日本ならではです。古くからの暦が今も暮らしに
息づく日本、一貫した合理主義のデンマーク。カレンダーひとつを比較してみた
だけでも、それぞれのお国柄が出ていてなかなか興味深いものがあります。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
今年も小鳥の巣作りが始まりました。元気なヒナが孵りますように。
庭も日増しに春らしくなって来ています。
これがデンマークのカレンダー。月曜日の右端の数字で何週目なのかが分かります。
最後に街角スナップを一枚。
バス通りの道路標識がガムテープでぐるぐる巻きに…。こんな標識は不要です!